
最終回の第五回目は『仮骨延長法』
distraction osteogenesis
ロシアで確立した術式で、元は左右の足の長さを治療する目的で開発され、口腔内にも応用して行われるようになった。
方法は、伸ばす部分の骨を切断しデバイス(装置)を装着して定期的にネジを回す。この時、仮骨という若い骨が少しずつ延長されることとなる。必要量まで延長した後、そのまま位置を固定して仮骨が成熟するのを待ってからデバイスを除去する。
骨などの硬組織だけでなく、歯肉などの軟組織も再生できる一方で、
下記のようなデメリットもある。
・治療費が高額
・治療期間が長い。来院回数が多い
※デバイスで骨延長する期間数ヶ月+延長した仮骨が成熟する期間(3~6ヶ月)
・長期間、口腔内にデバイスを入れていなければならない
・装置装着部からの感染のリスク
【 治 療 の 流 れ 】
①骨吸収され骨量が足りない状態。骨を伸ばす部分の歯肉を剥離させて、骨を切断し骨片を作る。


②デバイスを装着し一定期間(一週間程)待機する。その後、定期的に少しずつネジを回し骨を伸ばしたい方向に牽引する。


②必要量まで骨を延長したら、デバイスを装着したまま固定期間(3~6ヶ月間)をおく。
仮骨が成熟したらデバイスを外し、インプラントが埋入できるようになる。


今回で『インプラントにおける骨移植シリーズ』全五回分を掲載しました!
他にもインプラントや口腔内スキャナーに関係する記事を掲載しておりますので、良かったらご覧ください。
インプラントにおける骨移植シリーズ↓
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